Diary 〜00年04月〜

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4月9日(日)

_ 雪駄さんが言っていることは私の思考とかなり近いのだけど、違う所もある。
「えいえん」はあるのだけど、それは未来での可能態としてだけじゃない。
もちろん、端的な悲劇・苦痛という状況は存在するわけで、過去や現在の「現実」を拒否して、
肉体的・精神的・社会的に自殺してしまう以外にないような状況下では、雪駄さんの語るような「えいえん」=未来への希望というしかない。
ただ、そのような端的な状況に浩平や祐一や美汐や諸々の登場人物達が直面しているかというと、そうでもない。
彼らを苛んでいるのは、全くの外部からやってきた災厄ではない。
彼らは(少なくとも彼らの意識の中では)その悲劇に関して何らかの責任を負っている。
悲しいのは、悲しいことばかり続いたからじゃない。
嬉しいこと、楽しいこと、大切なことを「あった」としか語れなくなったこと。
その悲劇を抹消してしまおうとすれば、たくさんの大切なことを巻き添えにしなくちゃならない。
だから、彼らの全てが間違いだったとしても、それでも、そこを離れてはならないし、彼らはそこを離れられないのだと思う。

_ 「その一瞬の煌きを、僕は永遠にする。」

_ ^


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4月11日(火)

_ フォークソング(リューノス)をプレイ中。
それなりに癖のある一品だけど、私にはヒット。新品で買って良かった(笑)

_ 感動ではなく共感を、と言うシナリオライターの言葉のとおりの印象。
たぶん、誰もに(全称命題は危険なんだけど)「ありえたかもしれない」物語なんだろうと思う。
こういう状況でこういう恋がしたかったとは言わないけどさ。
とりあえず、「歩-道成」のバッドエンドは見たくないなぁ。


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4月12日(水)


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4月14日(金)

_ 12日の続き

_ あるいは、彼らの直面している状況は「端的に苦しい状況」なのかもしれない。
だとしても、単に一方のみの幸福、一種のQOL(*1)のみを追求することを許す状況ではないだろう。
状況、と言うよりも彼らの関係が、その一方性を許容しない。
彼らは、臨床倫理で語っているような治療者と患者のような関係ではないのである。

_ この臨床倫理という局面について、多少考えてみる。
臨床倫理、生命倫理などといった「端的な」場では治療者のQOLなどは語られない。
彼らは(少なくともはじめて患者に会うときには)患者の苦しみを共有しないからである。
一方、家族や友人など、患者を「失う」立場の者のQOLについては若干語られる。
患者が失う最大のものはおそらく生命そのものではなく、患者と他者との関係性であろう。
そして、その関係性の消滅は単に患者にのみ訪れるのではなく、その関係のもう一端にも及ぶ。
そして、本来的には患者のQOLと遺される者のQOLは一致するであろう。
このような端的な局面で一致を見ないとすれば、それは彼らの関係が実は軽薄なものだったことを示してもいる。
あるいは、その不一致は(何度も述べているように)、過去の事態はそれがまさに過ぎ去った事態であるがゆえに
誰も異議申立てを出来ない「えいえん」のものであるという事の見落としに由来するのだろう。

_ それはともかく、彼らは対等で対称な関係をもたなくてはならない。
特にそこで目指されているものが恋愛関係であるならば、より一層に。
この点については、双未綾さん(もらとり庵)が「A friend of mine」で指摘している事が参照できるだろう。

_ 長森は浩平の「治療者」であってはならない。

_ *1:Quolity Of Life、生命・臨床倫理学用語。いわゆる「より良い生」


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4月15日(土)

_ 西研「実存からの冒険」(ちくま学芸文庫)をざっと流し読み。

_ やはり、私の論点はポストモダン論者の論点とは微妙に違う。
彼らは、60・70年代的学生運動とマルクス(主義)の影響が強くて、
大きな共同体(社会)への志向が強いような気がする。
私の感覚では、大きな共同体は殆ど必要悪みたいなもので
可能な限り付き合いたくない存在なのだが、彼らは違うらしい。

_ 彼らの思考そのものには大きな異論はないのだけど
目指しているものが違うので、結論部に大きな違和感を覚えてしまう。
やはり最近読んだ、柄谷行人「倫理21」(平凡社)も同様で、
柄谷の他者論に極めて強く影響を受けている私ではあるけど、
一方で彼の共同体意識にはどこか共感できない。

_ 私が考える共同体は極端に言えば、「建築家とその助手」の共同体や「チェスの二人のプレイヤー」だったりする。
結局のところ、私はウィトゲンシュタインが「語られず、示されるもの」として囲った領域について、
その意味を十分に理解しているつもりでいながら、「語って」しまっているのだろう。

_ 目指しているものが違うってのはそんなに問題ないんだけど
大陸系現象学と英米系分析哲学の手法を混同しているのは、ちと反省。
近いうちに現実とか嘘とか言葉とかについて整理して考え直さないと。


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4月16日(日)

_ 雪駄さんが紹介していた、ぐっちーさん(無限月光)のマルチSS「Ceramic Heart ://clockwork innocence/」を読む。
なんとなく、イットロードさん(Yttlord's Primitive Fireball)の美汐SS「憂愁の輪舞曲」を思い出す。
この辺をついたマルチSSといえば、加地尚武さん(House of Stories)の名作「Ubiquity」や
takatakaさん(JunkTextProducsDiv)がつい最近発表された「進級試験」。
さらに、くわね氏がSSLにくれた「彼女のいた空」なんかも近いかも

_ 以前に書いたこととは矛盾するようだけど、確かにいつか終わりは来るわけで、
ほぼ確実にあと100年後には今生きている人々は死んでいる。
そのことを忘れちゃいけないのだ。
「若い」「健康な」「人間同士」の間では見えないことを、マルチやみさおや真琴は示唆している。

_ その終わりだって、別に100年近い将来に設定されたわけじゃなくて、
明日か、ほんの10分後かもしれない。

_ 過去も現在も未来も希望なんて本当は語れない状況なのかもしれない。
それでも何とか言えるのは、「本当に君は何も愛してないのか」って事だけかもしれない、やっぱり。


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4月17日(月)

_ こうやって互いにReferしあって、伝えたい人に伝えることが出来たってのは、
すごく幸せなことなんじゃないかと思う。話題とやっていることが一致してるのも、なおさら。

_ 確かに2次創作とオリジナルキャラってのは、微妙ですけどね。
昨日のSS紹介であげた作品も、ぐっちーさんやtakatakaさんのが穏やかなぐらいだっていう感さえあって。
そういえば、EVA-SSではオリジナル設定を導入することに寛容というか、一定程度のそれは普通って感じがありますね。
この辺にEVA系とゲーム系というSSの2大潮流の差異があるのかも。

_ 話はさっぱり変わって。
土曜日あたりから、amazon.comでいろいろ検索かけてるけど
"L.Wittgenstein-Uber gewissheit"の英訳、"On Certainly"がペーパーバックで$15程度ってのには心動いてしまったり。
高くて個人では手が出ない日本語の全集は出てて、研究室か図書館でコピーはとれるんだけど
やっぱり手元に装丁された「本」が欲しいってのも確かなんだよね。
\10kもだせば、送料とかカードの為替手数料なんかを含めても、何冊かは手に入るらしい。
むぅ

_ あ、4/30のLeaf Festivalに僕らのサークル豆満江開発機構は参加が確定してます。
今回は、「HM-12 ベーシックマニュアル」が新刊で既に入稿済みです。
初版300部という僕らにしては相当な挑戦をしていますので、是非とも見てやってくださいまし。
当日は、新幹線通勤(笑)で私も参加予定。


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4月18日(火)

_ そう。こういう事が言いたかったんですよ。
9日に書いたのは。
「たかが物語」に置き換えてみると、Kanonへの悔しさってのが的確に表現できるかも(特に真琴と舞)。

_ それはともかく
何だってドイツ観念論ってのはどうしてこうも読みにくいんだろうか。
世間一般に流布している「ほど」には哲学書ってのは難しくもないのだけど、
これだけは別だと言わざるを得ない。
「あの」ハイデガーですら、和訳なら何とか読めるのに。

_ っていうか、センテンスを短くしてください。それだけでだいぶ違いますから
#今更言っても無駄


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4月19日(水)

_ フィヒテ>カント>フッサールという感じか。
訳しにくいのは(苦笑

_ ともあれゼミを5つとった挙句、3つがドイツ語(2つは英語)という状況は
未体験ゾーンというか、相当に辛いかも
手抜き^H^H^H効率良くやる方法を開発するまでの辛抱だなぁ

_ いや、平日の日中にバイトを週16時間入れてるのが悪いんだけどね

_



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4月24日(月)

_ くわね氏の「彼女のいた空」や、自作の「3 years over ...」を読み返す。
結局、言いたいこと、考えてることの殆どはこの中にある気がする。

_ 私がやってるのは、提示されたテクスト「に関する」考察ではなくて、
テクストを「題材にして」何かを語るということなのは、間違いない。

_ 無論、私の書いたこともまた、他の人にとっては一つのテクストであり、読んでくださった人は、
こうして書かれた文を私の意図などとは無関係に扱って一向に構わないわけで、
このような記述自体ナンセンスなのではあるが。


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4月29日(土)

_ 今木さんの言うことに耳の痛い思いをしつつも……
Witsさん(Season to season)の「Watchers」を読む。

_ 上に書いたこととは基本的に関係ないのだけど
徹夜敢行中の深夜、人は一瞬のために生きていけるのか、とかを考えてみたりする。

_ なぜ生きているのか、という問いに対しては、一般に目的因を答えることになっている。
だが、「死なないから生きている」というのが実感に沿った解答のようである。
ハイデガーはこのような状態を「日常性への頽落」として、
いつか訪れる死から目を離さないようにせよと語った。
一方、カントの場合には、実践理性批判の中で語られているように「魂の不死の理念(*1)」は
「神の存在の理念(*1)」によって提示された最高者への憧憬を維持するためのものとして、
人間が最高者へと「いつか到達しうるかもしれない」希望として提示した。

_ で、たとえば、あゆや栞のことを考えようとしてみたのであるが……

_ ともあれ、そろそろリーフフェスティバルに行く時間なので、今日はここまで。

_
*1: いずれも「理念」であることが重要なのであって、本当に魂が不死であるとか、神が存在するかとかは
  少なくとも「実践」理性批判の中では議論されない。


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4月30日(日)

_


リーフフェスティバルに日帰り参加。

_

朝5時30分。マンションを自転車にて出撃。辺りはすでに明るくなっているが、
坂を下って、中の瀬橋をわたる位までは空気が冷たい。
青葉通りのローソンで食料を調達後、仙台駅へ。
始発の時間帯は新幹線中央改札のみが0550から開くので、すでに30人ほどの人が改札前に列を作っていた。
規定より数分早く改札が開き、ホームへ。
6時直前ごろホームに入ってきたのは、200系2000の尖った鼻。
1号車(どの車種でも自由・禁煙席)の型番を確認すると、-203。
中間車を先頭車に改造したタイプであった。

_

その「やまびこ110号」は定時の0606に仙台を発車、東京へ。
途中停車駅は、白石蔵王、福島、郡山、新白河、宇都宮、大宮、上野、東京。東京着0824の2時間20分弱の行程。

_

車中では徹夜の疲れか、5分程度の睡眠を断続的にしつつ、もっぱら窓の外を眺める。
朝日に照らされた東北路はとても美しかった。とくに南下するにつれ、木々の緑がどんどん鮮やかになっていくのは。

_

0824定時に東京着。そのまま、京浜東北線南行で浜松町へ。
0835頃浜松町着。北改札口でくわね氏らの到着を待つ。

_

0845巨大な荷物を携えたくわね氏ら2人と合流。
もう1人は、今回委託を受けるサークルさんのNEON氏。
氏は大坂からの深夜バスで到着したとのこと。私の負け。

_

今回の会場、都立産業貿易会館(都産貿)へ移動開始。
着いてすぐにはサークル入場は始まっておらず、NEON氏がコンビニに買い出しに行ったりして、入場を待つ
0900過ぎ、入場開始。
参加サークルそのものは多くはないので入場そのものに大きな支障はないのだが、
都産貿の3〜5階使用という特殊条件のため、エレベーターがボトルネックに。

_

ともあれ、自分らのブースに到着。
さっそく設営開始、委託関係で色々やり取りしたり、「HM-12ベーシックマニュアル」の
こみパの残り200部が印刷所から分散搬入されているので、それを取りに行ったりで
結局、設営が終了したのは1030頃。
1100の開場を、開場直後に買い出しに行ってもらうくわね氏との調整を済ませたりして待つ。

_

1100開場。
例によって、開場直後にはお客さんは来ないのだが、15分ほど経つとぼちぼちお客さんが現れだす。
「こみパで買い損ねた」や「サンシャインでのOh!HMが良かったので」と言ってくださるお客さんも居て、嬉しい。

_

1200頃
隣のサークルの「ぎやまん亭」さんとの相乗効果で、客引きがかなり派手に。
サークルブース内の私とNEON氏に加えて、ブースの外の通路ではくわね氏と
何故か売り子になってしまったT2-F技官とで接客攻勢。
近隣のサークルさんには偉大なる迷惑だったでしょう。反省。

_

ともあれ1時ごろには「ベーシックマニュアル」の販売が50突破。
最終的にはこみパでの実績を上回る規模に。
昨年夏コミ以来のサークル的緊急事態は、さらに拡大。

_

馬鹿なネタをまじめに展開してしまう我々のサークル手法は、それなりの支持をいただけているようで、
定番の「替え歌」を含め、「負けた」「これには勝てない」「馬鹿だ」「良くやるますねぇ」などの賛辞をいただく。
ありがとうございました。

_

1500閉会
特にトラブルもなく、閉会を迎える。
荷物をまとめ、金銭関係を清算し、机いすを片づけ、撤収。

_

1540浜松町駅
我々は秋葉原で各種用事を済ませるために、NEON氏は池袋で音楽関係を見るために、
山手線外回りで東京駅方面へ。
秋葉原駅でNEON氏と別れ、電気街へ

_

1600頃、秋葉原電気街
最初の目的地は「虎の穴」。
その前に、疲れた体を癒すためにJCで500mlペットボトルを購入。
私は2本、くわね氏は1本。
一気に半分以上飲み干して一息つく。
8時間近くほとんど水分を口にしていなかったため、きわめて美味。

_

で、「虎の穴」事務所。
担当さんはいらっしゃらなかったので、代わりの女性が応対。
用件は「Oh!HM」と「ベーシックマニュアル」の委託物の受け渡し。
それぞれ、50部ずつ渡して、手続きをしながら、軽い雑談。
ここで出された、冷たい麦茶がこれまた美味であった。

_

虎の穴で引き渡しを済ませて、荷物が軽くなったので、私の要望で「ぷらっとほーむ」へ
Asus製M/BのP2B-Nを使ったNLXベアボーンを視察。
M/Bにケースと電源がついただけの場合で、39.8k。
相当に魅力的だと思うが、DualOSでAiWのTV関連機能が現状では使えないという問題から
とりあえず、今日の所は購入は控える。

_

続いて、磁気研でCD-Rメディアを、このために合流した涼氏と3人で購入。
TDK-74Minの50枚スピンドルが150枚購入時で4.8k。
とうとう、TDK国産といういわゆる高級メディアが1枚単価100円を切る。
これは、1月に比べて、スピンドルとスリーブという違いはあるものの、24円の円高メディア安。

_

1715過ぎ
秋葉原を離れ、くわね氏は代々木、涼氏は自宅へ、私は東京駅へと移動。
東京駅で、日中は津田沼に行っていて帰る途中の母親と合流。
八重洲の大丸にて、天ぷらとコーヒー。
どちらも、疲れた身にはとても美味であった。

_

1900頃
大丸で何か見てから帰るという母親と別れ、東北新幹線のホームへ。
乗るつもりの列車は東北新幹線最優先列車の1944東京発2121仙台着のやまびこ・こまち。
前回、「すきすき in サンシャイン」の時には20分前にホームに到着して、ぎりぎり座れたぐらいであったので、早目にホームに行く。
だが、ゴールデンウィークの谷間であるからか、あるいはダイヤ改正でピーク時混雑が解消されたのか、
それほどの混雑もなく、入線までに並んでいれば窓際に座れる程度の混雑具合

_

1944東京発
E2系の1号車の2人席に陣取って、このレポートを書き始める。
途中停車駅は大宮のみで、大宮で隣に女性が座るが、眠ってしまった様子。
大宮を出てからは、速度制限とか減速とかを忘れてしまったかの走りっぷりで仙台へ直行。
1時間ほどかけてこのレポートを書いた後、Fairy Taleさんの新作を眺めているうちに、仙台到着。

_

そこから自転車にのって、最終的に家に着いたのは2150過ぎ。
朝に家をでてから、16時間強が経過していた


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