NHKスペシャル「世紀を超えて」
世界 ビッグパワーの攻防
第6集・マネーの嵐が駆け抜ける
ワシントン
株式で15万ドルの利益を上げた6歳の少年
投資に関する参考意見を議会で証言
アジア金融危機
90年代、資金がタイに殺到、2年前に一気に引き上げる
当時不動産業・今サンドウィッチ売り
実体経済をはるかに越えた金融市場
世界・ビッグパワーの戦略
第6集・マネーの嵐が駆け抜ける
ニューヨーク・JPモルガン
絶大な信用力を背景に世界の資金を集める
つい最近まで超大資本しか相手にしない
その時代の成長市場への投資
19世紀・アメリカ大陸横断鉄道の資金を集める
日本の高度成長・中東の油田開発
90年代の始めタイに目をつける
成長を加速しようとするタイ
金融の自由化
欧米や日本の資本が進出
タイの利点は高金利と固定相場
10年で資金が2倍になる(利率7%)上に為替リスクが無い
タイのバブルが始まる
欲しいだけの資金を得て開発が始まる
株式市場は一気に拡大
際限無く流れ込む資金がタイの企業を一気に巨大なものとする
銀行やノンバンクは次々と資金を投入
審査が甘くなった面も
論文「幻のアジアの奇跡」
生産性が向上しないまま、経費は延びつづけている
1996年・ドル高に連動してタイバーツの競争力が低下
IMFからのバーツの切り下げ勧告
民間があまりにも多くの外貨建て負債を抱えていたので政府が切り下げをしなかった
余りにもタイ側は自信過剰すぎた
JPモルガンはこの時期からすでにタイから資金を引き上げていた
タイタニック号
5日後に氷山に激突する豪華客船
欧州から米国への資金運搬船と言う側面
JPモルガンの下にある海運会社
2億5千万ポンドを運んでいたとも
国境を越える資金の力
最初に力を見せ付けたのは米国の大恐慌
第1次対戦で疲弊しなかった米国に資金が殺到
欧州から船に乗って資金がやってくる
路上で株取引を行う
ブローカーズローン
株そのものを担保として株を買う
経済学者J・ガルブレイス
投機家の心理は常に同じ
経済が新たな局面に入ったと思い込んでしまう
投機をする時には楽観論に支配されてしまう
暗黒の木曜日
英国の金利引上げに応じて資金が流出し大暴落へ
次々に破産に陥っていく人々
エンパイア・ステートビル
大恐慌直後に完成
繁栄の象徴となるはずが入居者はほとんど無かった
まだ入っている金歯を貴金属店に売りに来た客
ダイ・ハード3
連邦準備銀行を襲い金塊を根こそぎ奪う
連邦準備銀行
世界各国の資金1440億ドル分の金が保管される
金本位制がかつては暴走を押さえていた
ニクソンショック
金兌換を停止
変動相場制に以降
コンピューターの登場
金と言う制御装置を失い、コンピューターによって膨張を加速されるマネー
ヘッジファンド大会
1000を越えるヘッジファンドが1100億ドルの資金を動かしている
2年前タイに目をつける
過大評価されている市場に攻撃をかける
タイ経済に止めを刺す
97年5月
タイ経済はさらに悪化
固定レート時に先物契約を行いその後バーツを売り浴びせ切り下げに追い込む
普段の30倍の規模でバーツ売りを行う
タイ中央銀行は必死の買い支えで対抗する
390億ドルの外貨準備は一気に減っていく
5/15に国外持ち出しを禁止
海外のバーツが不足・短期市場では1000%を記録
数億ドルの損失をヘッジファンドは受ける
6月に新大蔵大臣が就任
外貨準備はすでに使い果たされていた
変動相場制への移行以外にタイを守れなくなる
7/2に主要銀行を招集し変動相場へ移行する
バーツの大暴落が始まる
半年で半値以下にまで暴落
56のノンバンクが廃業・6つの銀行が国有化される
経済成長率は-8%・失業率は3倍
大規模開発も中止
ヘッジファンドの力に一国では対抗できない
タイ企業への融資は半分は不良債権になった
すべては幻・手に入る金が人の金である事を忘れていた
アルゼンチン
マネーに翻弄される恐怖から免れるために究極の選択をしようとしている
自国通貨ペソを捨て米ドルを流通させる
投機的資金は流入しにくくなるがドルが攻撃されることはありえない
安定した本物の成長を目指す
ウィスコンシン州の高校
6000の高校が参加した投資コンテストで優勝
商品はGEの株券200株・時価2万5千ドル
JPモルガン
今過小評価されているのは日本
この安値の時期に投資すれば5年後には莫大な利益
バンコクで唯一活気ある場所
借金を背負った人が手放した物品の取引所
ジョン・ガルブレイス92歳
1920の大恐慌以来経済を見つめてきた
楽観論の誘惑に惹かれ前回の教訓を忘れたころ再びバブルはやってくる