3 years over ...
case of Misaki Sawakura
-23rd,December-
text by 涼 (a_saito@din.or.jp)


「美咲さん」
『ひとりにして』
「また、繰り返すの?」



「そうやって、また瞳を逸らすの?」
「そうやって、また耳を塞ぐの?」
「そうやって、また心を閉ざすの?」



「変わらずに、いられると思う?」
『このままで、もう求めない』
「本当に?」



「三年は、永いよ」
「由綺も、彰も、随分大人になってた」
「多分、嘘をついた俺を、許してくれることはないだろうけどね」



「俺も、多分、変わった」
「何もかも、失って、迷って、探して」
「結局、見つけられたのはたった一つだったけど」



「俺は、帰ってきた」
「美咲さんを、彰を、そして、由綺を、傷つけた日から」
「大切な、人達の、いる、ここへ」



「俺は、ここにいる」
「大切なことを、認めたいから、認めて欲しいから」
「だから、迎えに来た」



「待ってる」
「これで、最後」
「明日、この時間、あのベンチで」







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