3 years over ...
case of Misaki Sawakura
-24th,December-
text by 涼 (a_saito@din.or.jp)


 AM 03:00

 『私が、今、為すべき事は』
 何度目かの自問を止める
 私が何を為すべきかなど、今更問うまでもない事だ



 変わらずに、いられる筈などない
 否、変わりたくないが、変わってしまうのではない
 私自身が、変わるべきだと思っているのだ



 私は、変わるべきだ
 そして、彼を、彼の想いを認めるべきだ
 そして、私を、私の想いを認めるべきだ



 では、私は何故拒もうとしているのか
 由綺ちゃんの信頼を裏切った事、七瀬君の想いを裏切った事
 裏切りの意識、色々な裏切りを重ねた、罪の意識



 罪の意識、しかし、それは、何の理由になるのか
 罪も、それに対する罰も、すべて自分のものなのだ
 犯したのも、科したのも、すべて、自分



 罪の贖い、罰を受けること
 それは、すべて、自分で望んだこと
 ならば、この事こそ、乗り越えるべき自分ではないか



 ここまで来て、また、立ち止まる
 今、私が為そうとしている事は、何か
 単なる、『行きたい』自分に対する、正当化ではないのか



 何を為すべきか、問うまでもない
 何を以って、自明としているのか
 『変わらずに、いられる筈などない』からなのか



 変わらずに、いられない
 何を以って、自明としているのか
 経験なのか、だとしたら、それは否定され得るのでは



 我ながら、非合理極まりない
 考えたからと言って、最早何かが導き出される訳でもない
 答など、そもそも存在するのか判らない、そんな問いだ



 だが、それでも、思考は逸れて行く
 本当に、間違いなく、この考えは非合理なのか
 非合理と、考えている自分も、『正当化しようとしている自分』ではないか



 例え、行きたいという自分の、意思を認めても
 その意思を差し引いた時など、答えられる訳がない
 そんな自分など、存在しない



 迷宮に、迷い込んだようだ
 そこにあるのは、ただ、恐怖だ
 でも、だから、







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