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結婚と離婚が儀式であるのは言うまでも無い。そして、告白-受容という構造によって
成立する恋人関係もこの点で儀式的である。
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儀式とは単に何らかの目的のための手段としての通過点であり、事実上成立している何
らかの事態を追認し、保証する。儀式によって確定された事態が変質した際には、その新
しい「事実上成立している事態」に対応して、以前確定された事態はまた何らかの儀式に
よって解体されうる誤謬修正能力が、この保証を担保する。
これは、儀式という強大な力に対する安全化装置ではあるが、その結果、「事実上成立
している何らかの事態」に可能的な終焉をも保証してしまう。
無論、儀式を単なる手段と取るならば、その点には殆ど問題は現れないし、それどころ
か儀式そのものの必要性も極めて薄い。このことが問題となるのは、儀式を目的として見
てしまう錯誤が存在するときである。
恋愛関係にしても、本来的にはそのような儀式は必要無い。幼馴染から恋人への転換を
描いた多くの小説に見られるような葛藤はこの錯誤が一つの原因である。幼馴染と恋人の
間には決定的な断絶は存在しない。儀式の存在がそこに断絶を設定している。
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「あすか」の挿入歌で知ったAIRAの「ずっと忘れない」は、ONEそんぐとして入手したつもりだったが、
よくよく聞いてみると壮絶なる自爆ソング(*)である(爆)
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同日(3/8)発売のTWO-MIXな新曲「NAKED DANCE」は80年代あいどるぽっぷすの
90年代前半風なダンスアレンジが2曲。この結構な勢いなニセモノっぷりは
あるいはFANTASTIXの「CAN'T STOP LOVE(はぁと)」以来の快挙かも。嫌いじゃない。
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今日のSETI@Home
268個目のWUはついに7h30m48sを達成。新記録。
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(*)自爆ソング:
(主に恋愛問題などに関して)過去を痛烈にえぐる曲。カラオケで歌って「自爆」するためにこの名がついた。
B'z「もう一度キスしたかった」など
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とりあえず、美汐ないしは舞。
例が例なのでシンジに関してケンスケに語らせるのが運用しやすいが……
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『目でも腕でも持って行け。大切なのはそんなものじゃない。』と語ったのは誰だったか。
ともあれ、彼女らにとっての守るべきものは他人の印象とか評判とか『そんなものじゃない』。
楽しい時間「だった」からこそ、喪失の悲しみは大きい。
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楽しい時間「だった」ことに固執せずに、「楽しい時間」だったことを思い出せれば、
喪失を乗り越えることは可能だ。
悲しいことだから。そう言って、「楽しい時間」だった事さえも擲ってしまうよりは、
思い出を愛して生きることの方がよほど前向きだろう。
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真琴が帰ってこない方が物語としては優秀に思える。
祐一や美汐にとって真琴が帰ってくるほうが幸福ではあろうけれども、
帰ってこないからといって嘆いているのも、どうか。
『友達と一緒にいるんだから、暗い顔をしている理由なんてないのだ。』(Kanon, 2月1日)
ならば、『友達と一緒に「いた」んだから』と語ることは不可能か。
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