_ それがないと生きられないと感じて、それを求めている。そんなことは、あったと信じられてる時点への回帰願望にしか過ぎなくて、いくら強く求め努力をしても、せいぜい過去を現在に展開出来るにとどまろう。
_ 意志とか思い出とか希望とか夢とか、そういったものは意思と意識の範囲外で動いているものであって、感覚や認知の対象ではない。世界を信じなければならないようなこと自体が病気である。
_ 哲学を(哲学学にとどまらず、広く哲学を)治療の対象たる病として、ひとはそこから脱するべき、と捉える根拠はここにある。
_ 考えも感じもせず、ひとはただ行くのみ。見えているものを、ただ見さえすれば、その見えているものがどのようなものであるのかを知り、無理に考えたり感じたりする必要のない事がわかる。
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