_ 夏コミむけの原稿は相変わらず見えてこない。
_ うさんくさくAirあたりで書きつけるのが、品質的には一番かもしれない。あるいは昔書いたものを注釈つけて再度検討するのも、必要な事かもしれない。いまさらONEでえいえんがどうとか論ずる文章にニーズがあるとも思えないけど。ONEにおけるえいえんとエヴァにおける終わらない夏休みと、いまだ論じ尽くしていないところがある感触は確かにあるのだ。あるいは、Airの観鈴の特異性とか、ToHeartの最強性とか、そう言う話だ。
_ そういえば、ONE卒を赤字覚悟で再販するというのも思いついてはみたものの。これも思いつきのままに留まる可能性は高いだろう。いずれこの夏に間に合う話ではない。
_ この件について、さほど心が動かないのは、主に僕の心が怠惰と惰性に流されているからだろうけど。
_ 基本的立場としては、ヒロインを救済するPCを見るPLという構図において、僕らが気にしなければならないのはPLの倫理であって、PCや世界の倫理ではない。その程度のぼんやりとした感触はあった。
_ とか何とか言っても、既に今木さんの文章を読んでからの事であれば、既に後手に回った尻馬乗りでしかないのではあるけれども。
_ PLの絶対性を徹底的に述べ立てる事は僕らの戦略の基本部分であって、そういう意味ではヒロインの救済如何も僕らの選択一つにかかっていると言える。だが、より正確を期するならば、僕らPLが最強であるのはPCとそれを含む世界全体を僕らPLが選択できるという点は、(この考えを生んだ影響を端的に表せば)「可能世界の中での<この>性」にあるのであって、<この選択の結果>が圧倒的であるのは僕ら個々人の前だけであるという点を無視してはならない。
_ 結論。僕らPLはそんなに最強じゃないって事。おまいらもちつけ、救ったのは僕らではなくて彼らで、僕らは彼らがどういう風に救われるかを選んだだけだって事。
_ 自慰行為での快楽が、他者介在的な快楽に比べて、より気持ちイイとすれば、それは前者は「気持ちイイ」と僕らが信じるだけで成立するからだって事も書いておこう。
_ AIRが強さへの希望を掲げている辺りについては、GD#4での原稿に書いていて、夏コミで売り切ってしまったので改稿中なのですが。
このようにAirの世界は人々の意志や力を否定する。否定というよりも無視といったほうが正しいほどに否定する。Keyの前作であるKanonでは奇跡と呼ばれる事象によって、人の意志や力の及ばない所で現実の問題が解決されていて、それが批判を呼びもした。つまり、真摯に願えば悲劇もなくなる等というご都合主義的にも映る結末に反発を呼んだ。しかし、Airでは願おうと願うまいと、人の意志には関係なく災厄は降りかかり、そして勝手に解消され消滅する。
つまり、Airで顕れた世界は、奇跡に望みをかけるようなKanonでの受動的世界観すらも超えて、世界の流れに翻弄されるだけの虚無的な世界観を持っている。
ただし、Airの世界が虚無的な世界観に支配されているといっても、Airでの人々が虚無的であるわけではない。むしろ逆に、彼らの意志や望みが全て裏切られ、何の見返りのないままに放置されている事で、純粋なままに残された彼らの意志、彼らの望みが残っているのを僕らは発見する。
(中略)
一方のAirで僕らが見出すのは、何らの見返りもないままに、それでも残りつづける往人や観鈴、晴子やそらの意志の顕れである。彼らの意志は常に敗北を続け、その存在を脅かされる。誰の意志でもない世界の偶然に向かって彼らは挑戦する事を強いられ、そして、彼らの意志そのものも何らかの義務感や引き継がれてきただけの遺志ではないかと、彼らの自由が疑われる。挑戦を受けつづけながらも残る彼らの意志は、正しく近代的な人間理性の発露であり、まさしく彼らの自由を証明すると言い得る。
_ 受動的とか虚無的とか言葉の選定がまだまだだけど、例えばこんな感じ。
_ いろいろと破壊されて何度も3枚下ろしにしたせいか、L1の加熱具合が酷い。仕事場の机は天板が金属なのに対して、自室のは木製だからかもしれないけど。
_ とりあえず、大容量バッテリとかの問題があるので、L5を買うことがほぼ確定。XPProなのもあってTNKWにしたいけど、適当な値段で手に入ればいいなぁ。
_ そういうわけで、横浜のビッグPとヨドバシに行ったのだけど、さすがに既に在庫処分も終わってしまった模様。まぁ新品かどうかにはこだわらないので、いいのだけど。地図の入ってる建物が改装中なので、日曜日にアキバに出て価格調査をする事に。
_ で、PC系ではほとんど収穫なかったので、メロンとか見る。まこみし夏はなかった。秋の納入手続きを進めないとね。適当に眺めるも、コミケ直後だけあって、本は高すぎるように映るし、音系は一通り検討済みのばかり。
_ ジパングの最新刊だけ買って帰り。というのもアレなので、10個ほどエクレアやらシュークリームやらをコージーコーナーで買って帰った。
_ L5を求めて秋葉をさまよっていたので、珍しくまじめにめぐり歩いていた。
_ とらのあなの1階で滝本の「超人計画」が売っているのを眺めて(というか私もとらで買ったのだけど)、彼の二次元彼女であるところのレイちゃんがさっぱり綾波でない事を思う。
_ 二次元彼女とはつまりその個人にしか理解されえない神の事で、まぁ、神というのはそういうものなんだけど、他者に理解されない以上、神は夢や妄想の類いと区別がつかない。例えば僕が僕の神であるアスカに如何に祈りをささげても、僕の信仰心は証明されてもアスカの存在は証明されないのだ。
_ どっかの小説だかコミックだかの決め台詞で「君の神はそれか。では、私の神を見せよう」とか言うところがあって、それで出てくるのが二次元彼女だったらやだなぁ、とか考える。
_ 暑苦しくも馴染み深い人の詰まった3Fを眺めてから2Fに降りてみると、今更のようにアスカや綾波のフィギュアが並んでいた。
_ 「神に偶像はいらない」という意味が初めて実感できたように思う。
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