_ 16時からサーバ3台セットアップとか。同時3人(ryとか。五月雨式に色々壊れるし。最近はさっさと見捨てて帰るようにはしてるけど、肝心の気分の低下は帰り道とか帰った後にも引きずるからあんまり変わりなかったりも。
_ そして3台セットアップは2時間で強引に終了。sysprep便利。
_ 突っ込みを貰ったので軽く書くと、作業対象はVM Ware上のWindowsServer2003なDBサーバ(MSSQL)x1とAPサーバ(IIS/CS2002)x2でサーバアプリインストールまで。手順としてはServer2003のSP1適用済ディスクで普通に1台作って、作業環境とパッチ適用を終えたところでsysprepを使って再シール。シール済のディスクイメージを3台分コピーしてVMの設定を変更した後、残りの設定作業といった感じ。重要なのはsysprepでディスクコピーでもちゃんと動くようにすることとインストール用イメージをVMホストPCに集約してローカルディスクアクセスだけで完結するようにすること。大体、3台動き始めるまで1時間、個別の設定が1台20分ぐらいで1時間。多分実機でもうまくやればこのぐらいの時間でできるかと。
_ 煽りにある心脳問題は余り重要ではなくて、むしろ自由意志と<私>の問題が中心。タイトルにあるとおりデカルトやそれ以後の哲学の展開を抑えていると、本書が問題にしたいことは掴みやすいが、だからといって提示されている展開が掴みやすくなるかというと疑問かも。以下、哲学っぽい言説。
_ 本書における「密室」とは限界のことであり、拘束という点においては規定とも言い換えられる。三部のタイトル「機械の密室」「脳の密室」「宇宙の密室」は、機械であること、人であること、この宇宙の内側にあることのそれぞれの限界・規定性を提示している。そうした限界・規定性の上で自由や<私>がどのように確保されるのか(あるいは確保されえないのか)が本書の論点である。
_ 哲学の立場から本書を検討すると、いささか無手勝流に引用されるデカルト・ウィトゲンシュタイン・チューリングを初めとする哲学や数学の言論から外れた、しかし密接に連関するテキスト群が理解の助けになるように思われる。たとえば、ウィトゲンシュタインにおける世界像命題(これは量的差異が質的差異に変遷するとも捉えられる)やフッサールの超越論的現象学の企て(彼の主著の一つは「デカルト的省察」である)など。
_ 無論、本書の目標は必ずしもその解を与える点にはなく、三部のタイトルに象徴される「限界」とその突破を目指した人々の物語の提示にあると考えられる。その点において良書であることは疑いない。
_ と、他にも永井の「比類なき<私>」や野家の「物語り論」など実際に大学時代に接した授業とも密接にリンクしていたりするが、とりあえず哲学モードはこのくらいで。哲学以外でも、「物語」という点では例えば「書淫」とかも連想するし、フランシーヌはすごい勢いで真賀田四季だし、そんな感じ。
_ 新刊。指輪ばりの読者置いてけぼり記述な冒頭が素敵。30世紀、人格・記憶をソフトウェア化した人類の宇宙進出を描くハードSF、という触れ込み。
_ 既刊のイーガンの長編はだらだら感と法螺が止まらない感があったのだが、エピソードを重ねる短編連作という形式をとっているのでだらだら感はない。法螺は止まるどころかエスカレートしているが。というか、ラストは加速しすぎ。しかし、バックにある科学研究に関する知識とそれを発展させる「法螺」力が健在で、わけの解らない感も含めて、その知識と法螺の渦に巻き込まれるのが心地よい。
_ そして中盤のこの記述がとても重要。
けれど、僕らはこの先どうなるだろうと実は自問しつづけている。歴史は道を示してくれない。進化も僕らを導いてはくれない。(…中略…) ぼくらはどんなふうにでもなれる。将来、人間が広がって行くはずの宇宙から見れば、銀河系はちっぽけなものでしかないだろう。僕らは道を見失うことなく、その宇宙を探検していけるだろうか? (…中略…) 銀河を征服するのは、宇宙船に乗ったバクテリアのやることだ。分別もなければ、他に選択の余地もないのだから。
ぼくらの現状は、それとは正反対だ。際限のない選択肢がある。ぼくらが他の宇宙航海文明を見つけることの必要な理由はそれだ。(…中略…) 生存のための宇宙物理学も重要だが、ぼくらは同じ決断に直面して、いかに生き、何になるべきかを理解した他者を見つける必要がある。ぼくらは、宇宙に存在することの意味を知る必要がある。(pp.289-290)
_ 科学を探求し、宇宙を理解していくことがなぜ必要なのか。僕らにおいて必要な他者とは何か。行き着くべき「最後」とは何か。について。
+ mukumoto 『3台2時間でセットアップって一体どうやるんでしょう・・・?(^^;)』
+ だい 『ヴェーバー先生・・・(w でも財政破綻は魔術ですね、うん。』